
DIARYブログ
ギガキャスト
昨日の日刊工業新聞の記事に「トヨタ、ギガキャスト量産実証」と在りました。
「いよいよ来たか」といったところです。このギガキャストは「テスラのEV車」の製造に採用されて、それが中国でも使用され、そして日本に来たということです。
このギガキャストは車の車体をフロント、センター、リアに3分割してモジュール化して作る物です。
「部品の大幅削減・剛性向上」と在りますが、記事の写真の例では車体後部部品(リア部分)で部品点数86点が1個の部品になってしまい、加工工程が従来33工程のところが1工程で済む(従来は色々な小物部品を溶接したり、削ったりして組み立てていきます)といったところです。
1番影響を受けるのは、部品メーカーです。
今まで車に組み込まれていた部品がほとんど全部無くなってしまいます。
部品メーカーが廃業せざるを得ません。
大量生産の部品(月1万個とか月5万個と言った個数)ですから、他の業界から注文を取ろうとしても桁が違いすぎて商売になりません。
例えば、工作機械では月間200台というのは、ままあることですが月間1000台はありません。
他の業界でも似たり寄ったりです。
自動車だけが桁外れの大量生産なんです。
自動車産業は裾野が広いという事で従来から大量に人員を雇用してきましたが、部品が激減すると労働者も激減します。
新聞記事では、衝撃的な表現は差し引かれていますが、現実は結構厳しいものがあります。